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写真、機材、史跡等々についてのつれづれ日記
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・妙高高原除雪用に購入
 数年前の記事の後、HS80K0について更新されていませんが、細々と今も整備しています。
 昨年度の冬はわが地方も雪が多く、特に妙高高原地区で大雪でした。
 私は普段、新井地域に住んでおり、実家のあった妙高高原にある車庫とは距離があります。
 この妙高高原の車庫は普通の冬ならば、全く手を入れる必要はなく、車の出し入れもしなかったため、春まで放置しています。
 しかし、昨年は大雪。自然落下の屋根雪が、北側二階まで到達していました。
 そのため、後面の二階の窓ガラスが危険な状態に。ここに入っている軽トラを出し、HS80K0を輸送して除雪したいところですが、シャッター前も大量の雪。軽トラ出せませんでした。セレナでスノーダンプとスコップを持っていき除雪しましたが、なかなか困難。除雪機が欲しい。
 できれば、小型の除雪機で雪の壁の上に段切りで上がり、後面の落雪も片づけたい…。

・HS55を選定
 早速除雪機の選定に入りました。HS80K1,HS860などを購入し、現在新井の自宅で使用しているHS80K0を妙高高原用にしようと思っていましたが、なかなか高い。
 段切りで埋もれることも想定されるため、小型のほうが良いかもと思い、HS55、HS655、雪丸などを検討しました。
 HS655、HS555などが比較的新しくてよさそうですが、HS80などに比べ簡略化されており、オーガー高さを任意に変えられず、平地専用のようです。段切りに使いたい私には向いていないかも。
 値段も安く、オーガー高さの切り替え機構もあるHS55がよさそうです。

・HS55K1
 さらに調べてみると、HS55は、最大5タイプあるようです。
 HS55K0初期型、HS55K0スペーサーあり、HS55K1、HS55K2前期、HS55K2後期の5タイプ。
 このうち、HS55K2後期は、HS80K1と同様、オーガーのブーリー接続部がスプラインになっているそうです。私が部品を調べていた限りではK2後期とされるタイプの実機はみていません。存在するとしても台数が少なそう。
 HS55K1とHS55K2の違いはよくわかりません。
 HS55K0とHS55K1は、エンジンベッドの上部に黒い台のような部分が溶接されているかないかで見分けがつくことがわかりました。HS55K0前期、後期は、台がなく、銀色の板状スペーサーを挟んでいるものがK0後期、挟んでいないものがK0前期です。
 このうち、K0前期はオーガーベルトが特別サイズで交換困難なため、やめたほうがよいそうです(実際のところ、差はわずかで市販品が使えないこともないようです)。

・HS55K0とHS55K1抱き合わせ販売
 5月ごろ、ふとインターネットを見ていると、2台のHS55で30kという出物が。
 K0、K1一台づつです。見た感じ、K1のほうが色が鮮やかできれい。これでよさそう。交渉して1台にして15k~20kにならないかな?
 落札して交渉。K1のみ、20kで同意いただけました。
 ブリッジを用意して軽トラにどうやって乗せるか算段を整え、受け取りに行くと、親切な方で、クレーンでさっと軽トラの荷台に積んでくださりました。ありがとうございます。

・試運転
 物置到着後、気になっているのはエンジン状態。果たしてかかるんでしょうか
 スターターロープを引いてみます。心配をよそに、エンジンかかりました。黒煙が多く、ちょっと不安定な感じですが、致命傷はない模様。オイルの状態も不明なのですぐに停止しました。

・摩耗
 とりあえず一安心。落ち着いて外観チェック。む?よく見ると、オーガーの刃がものすごく丸い。オーガーに刻まれているスパイク代わりの切れ目がない?ということはかなり摩耗しているのでは?
 となるとスクレイパーは?やはり、スクレイパーも摩耗が著しく、幅が2/3くらいになっています。そして、かなり摩耗しているというわけではないですが、オーガーケース下部もスクレイパーごと摩耗しています。サイドのプレートの折り曲げ部分が外れているもののぶら下がって残っているところからすると、摩耗は最大5mm程度の見込みですが、なかなかな削れ具合。少なくとも、スクレイパーは交換しないと使用はできません。 

・オーガーとスクレイパー購入
 スクレイパーはすぐに購入することにしました。ヤフオクで検索すると、ちょうどHS55用のスクレイパーが出ていました。これでよさそう。落札。
 つづいてオーガー。あいにくHS55用はありません。しかしHS50用が出ています。摩耗は少なく、写真を見ると我が家の実機のものとは刃の幅がまったく違っており、別のもののように見えます。HS55で使用ができるか出品者に確認すると「HS55では使えない」とのことです。
 しかし刃の幅を除けば私の目には同じもののように見えます。たぶん使えるのでは…。別ルートで確認するとHS50とHS55のオーガー部分は、シューターを除いて同じそうです。5000円×左右で10k。落札しました(オーガーハウジングは、HS55K0と同じであって、私のK1とは一部違うものでした(後述))。

・オーガーハウジング購入
 結局、最初にHS55K0も買っておいて二個一で修理したほうが安かったのでは。
 しかし、私の性格上、きっとHS55K0も稼働状態にしようとしてさらに投資してしまった可能性が高く、これでよかったと思う自分もいます。
 オーガーハウジングがオークションに安く出ていたので購入。
 後でわかったことですが、このオーガーハウジングは、HS55K0用だったわけですが、私の機体はHS55K1。プーリーの脇にベルト外れ止めが付いていますが、購入したK0用には外れ止めがありません。使用できないことはないのですが、一応ハウジング本体は、K1用を使うことにし、左右のプレートのみを流用、K0ハウジング本体は予備にすることにしました。

・オイル上がり
 HS50用オーガーが予定通りHS55で使用できるのか、確認のためオーガー周りを分解し装着してみました。結果は、問題なく装着できました。見比べてみても同じもののようで違いは発見できません。これで外見上の問題点は改善できました。
 運用にあたり、整備に移る前にオイル交換。ドレンボルトを外し、オイル抜き取り後、新オイルを注入、テスト始動…。ん?白煙?
 マフラーから白煙を吹き、回転が安定しません。オイル交換の時に逆立ち状態にしたせい?
リングが摩耗していてオイルが上がっているんでしょうか?当初一回かけた時は、問題なかったと思いますが…。キャブが詰まったのかな?

・キャブレター購入
 キャブを外して掃除してみる。あからさまな異常はありません。清掃後組付けると、ガソリンが漏れるようになってしまいました。オーバーフローのようです。フロートチャンバー付近から漏れているように見えます。
 分解前は異常なかったので、パッキン等の交換で直るとみましたが、パッキンセットと比べても新キャブレターもそれほど高いものではないので、仮に解決しなかった場合の保険として交換することにしました。
 新キャブレター到着。早速キャブレターを交換。当然ガソリン漏れは完治。
 ではテスト起動。…やはり白煙。
 原因はキャブではありませんでした。エンジンが吹け上がっていないように見えます。ガバナー関係?。そういえば、購入直後の確認時、スロットルリターンスプリングが外れていて変形していたのを直しました。そのスプリングがおかしいのか?ガバナーアームの取り付けがおかしいのか?

・ガバナーアーム
インターネット上のHS55の動画を見ると、ガバナーアームの上部付近、ガバナーアーム取り付け後のガバナーロッドの飛び出し部分が我が家のHS55K1と違っています。我が家のガバナーロッドの飛び出し部分が少なく、ガバナーアームが浮いた状態になっているようです。
結果、取付高さは少し異常になっていますが、アームの作動範囲的には問題ないように見え、この違いでエンジンの状態に影響するとも思えません。しかし、他に疑うところもないので、取付高さを補正してみることにしました。
 ガバナーロッドの固定ボルトを緩めて外し、改めて正しい高さに取りけ…できません。なぜ?同じ軸にあるガバナーロッド固定ピンがおかしいのか?
 ピンは正常そうに見えますが…。でも、もう疑うべき場所もないし、これを外すしてみるか…。
 しかし、ここでガバナーロッド固定ピンを外したことが、のちのち大きなトラブルへ(ガバナーロッド固定ピンは外さないほうがいいです)。

・結局変化せず
 固定ピンを一旦外し、正しいだろう形に取り付けしなおしてみても、ガバナーアームは正しい位置に取り付けできません…。なぜだろう?
 ようやく、ガバナーアームの部品的な変形では、と思い至り、マイナスドライバーで取り付け部を修正。
 前所有者が中途半端な位置で締め付けたため、ガバナーアームの上部が斜めに曲がり、ガバナーロッドが途中までしか入らなくなっていたのでした。
 修正後、ネット上のHS55と同じように取り付けられるようになりました。
 しかし、エンジン状態は変わらず。時々吹け上がるものの、常に低速、相変わらず白煙。
 キャブは新品。キャブの不良のはずはない。プラグも火花は飛んでいる。とすると、やはりピストンリングの摩耗によるオイル上がり?それにしても吹け上がらないのはなんでだろう?

・原因は、吸気路が閉鎖されていたこと!
 キャブの正位置への固定もかねて、エアクリーナーエルボーをつけたまま試していましたが、たまたま、エアクリーナーエルボーを外した状態でエンジンをかけてしまいました。「ブォン!」。正常に吹け上がります。エンジン全開もOK。
 あれれ?エアクリーナーに異常はなかったはず。なんでだ?…あぁっ!。
 部品をなくさないようにと、エアクリーナーエルボーの上に、エアクリーナーカバーを外したまま、ナットのみを付けた状態でメンテしていましたが、この大きなナットがエアクリーナーの吸気路をふさいでいたのでした。
 このため、エンジンが吸気不足となり、オイル上がりを誘発、エンジンが不調になっていたのでした。所詮素人、ありえないミスです…。

・ガバナーがおかしい?
 さて、しょうもない原因でトラブルを呼び込んでいたのは恥ずかしい限りですが、気を取り直して組み上げてテスト。エンジンは絶好調。エンジン全開。適度に回転を下げねば…。あらら?下がらない。
 コントロールレバーを最低にしてもエンジンは全開。ガバナーが効いていないようです。
 ガバナーアームを手動で下げないと下がりません。しかも、アイドリング側にしようとするとカンカンという金属音がしてけっこうな反動が。ガバナーが壊れている?

・クランクケースを開ける
 どうやらエンジン内部に異常が生じているようです。クランクケースの中を見てみるしかありません。HS80のGX240でもやったことがない、クランクケース分解。やりたくありませんでしたが、致し方なし。覚悟を決めてGX140を下ろし、クランクケースのボルトを緩めて開けてみました。
 問題のガバナーを見てみると、ガバナースライダーとスライディングワッシャーがありません。おそらく、ピンを外してガバナーアームを動かした際に脱落したものと思われます。
 どこ行った?と、クランクケース内を探してみると、バルブ駆動軸の下あたりに残ったオイルの中に沈んでいました。
 再取り付け、と思ったら、ガバナースライダーは一度コンロッドに挟まれたらしく、変形しており取り付けできませんでした。

・ガバナー関係交換

 インターネットでGX140のガバナーを交換している動画、記事を参考に、ガバナー部品を取り寄せ、交換しました。ある記事では、ガバナーのピンが著しく摩耗しており、それによって不具合が生じていたそうです。この際、交換すればよいと思い、すべての部品を取り寄せました。
 Cクリップ外しに苦戦し、ガバナー本体の交換はあきらめ、スライダーのみの交換にしようかとも思いましたが、最終的にCクリップを破壊してなんとかガバナーを外しました。
 状態を確認するため、ガバナーピンを分解して取り出してみると、インターネット記事のものほどではないものの、かなりの摩耗で、ピンが削れています。やはり交換してよかった。
 ガバナーピンの摩耗ですが、ガバナーウェイトの穴の処理が不適切なため、削れている印象です。新ガバナーウェイトの穴を面取り処理して取り付ければよかったですが、そのままつけてしまいました。今回のガバナーピンもいずれ同じになるかもしれません。


・交換後のテスト
 クランクケースカバーを元通り閉じ、テスト運転。
 うん、ガバナーが効いていてスロットルコントロールもできる。ようやくいい状態です。オイル交換もしたし。
 かなりオイル上がりの状態で運転してしまったので、燃焼室が汚れているのでは。

・シリンダヘッド外し
 GX240でも一度行っていますが、シリンダヘッドを外して燃焼室を確認し、必要に応じてバルブ等の清掃をしようと考えました。ヘッドカバーを開け、ヘッドボルト緩め、ヘッドを外しました。燃焼室の状態は…と。
 ふむ。きれい。GX240の時のようなカーボン付着もなく、きれいです。
 エキゾースト側のバルブにカーボン付着がやや多い程度で開ける必要はない状態でした。しかしながら、せっかく開けたのでエキゾーストバルブを中心に清掃しました。
 組付けの際、エキゾースト側のバルブがやけにクリアランスが大きい感じです。正しく組んでもアームが動いて外れちゃいます。なぜ?。このまま動かしたらエンジン壊れそう。
 HS80のサービスマニュアルを見ると、原因がわかりました。ローテータを組み込むのを忘れていました。外す時、意識せず外していたため、付近の地面にローテータが落ちている始末。一瞬紛失したものと思い、パーツの取り寄せを考えていましたが、無事に発見できました。

・ヘッドボルト折れる

 正しくローテータを取付、次にヘッドボルト取り付け。GX240の時に続き、トルクレンチで測りながら…。GX140の規定値は?GX240は32Nくらいです。GX140も同じくらい?28Nあたりか?と思いながら、4本を段階的に締めていきました。
 18N、20N…22Nん?右上のボルト、18N?さっき20Nにしたと思うけど?斜めになっていた?では、再度締めて24N、右上。あれ?20N?しかもまだ回る。おかしい…。
 と思った瞬間、「バキーン」という音とともに、右上のヘッドボルトが破断しました。
 その日は、戦意を喪失し、そのままHS55を物置にしまい、作業を中断しました。
 シリンダヘッド、開けなければよかった…ものすごく後悔しました…。

・ヘッドボルト購入
 翌日、ガバナーなどを取り寄せてもらったホンダさんへ。折れたボルトを見せ、予備を兼ねてヘッドボルト2本と、ヘッドガスケットを購入。
 厚かましくも、担当者の方に規定トルクを聞いてみました。「GX240とそんなに変わらないとおもいますよ…」といいながらもHS55のサービスマニュアルを見せてくれました。
 ヘッドボルトは、22N~26N(220kg-cm~260kg-cm)。「22Nくらいでいいと思いますよ」
 ふむ、28Nは締めすぎですね。でも、28Nまではかけてなかった。
 「この断面だど、ねじ切ったっていよりも金属疲労だと思います」
 フォローしてもらってしまいました。

・折れたヘッドボルト抜き
 さて、部品はそろい、規定トルクもわかり、組み上げれば終わりなわけですが、折れたヘッドボルトの除去という難題。
 M8?位の太いボルトなので、絶望的ではないものの、深さ10mmくらいのところにあり、作業はしにくい感じです。幸い、抜き取り中でなく、締め込み中であり、うまく回せればそれほど支障なく抜き取れるはず。
 逆ドリル、エキストラクターを購入しました。
 まずは穴あけ。これをセンターにできるかどうかが成功のポイントになるそうです。
 ポンチでセンターに…できん!折れたボルトの断面の凸凹により、センターにポンチできません。可能な限りセンターにへこみを作り、良しとせざるを得ませんでした。
 逆ドリル(2mm)で穴あけ。やや偏心した位置でしたが、エキストラクターで回すと…。うまい具合に抜けました。よかった…。


シリンダヘッド組み上げ
 既存3本のうち、なんとなく異常がなさそうな1本を予備にし、購入した新ボルト2本と既存2本でシリンダヘッドを22Nで締結。
 試運転。スムーズに回ります。ようやく完治?
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