忍者ブログ
写真、機材、史跡等々についてのつれづれ日記
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 先般、久しぶりの長距離旅行に行ってきました。
 最近、なかなか史跡めぐりに行けてないので、チャンスとばかり、松阪城、志摩国分寺、甲賀寺あたりの場所を確認しておきましたが、無念、渋滞などの都合により、伊勢国分寺のみとなりました。
 夕方4時ごろ、国分寺跡に併設されている鈴鹿市考古博物館に到着。
 詳しい解説を見てから国分寺跡を散策しようと思い、入館。
 模型や瓦当が展示されているが、発掘の経過など詳しいことはあまり表示なし。どうやら博物館の北東方面に遺跡があるよう。そそくさと外に出ました。
 うろ覚えで、森林の中に、金堂跡、中門跡などが簡素な木看板で表示されていたと思い、考古博物館周りをうろつきましたが、何一つ表示を発見できず、遺構らしきものも見つけられず、どこだかさっぱりわかりません。土剥き出しの広い土地が状況的に国分寺跡のようですが、工事現場そのもので遺跡らしさがまったくありません。
 再度考古博物館に戻り、資料を捜索。ようやく事態がわかってきました。

 再度、パンフレットを片手に外へ。やっと場所がなんとなく特定できましたが、やはり目安となるものが何もない。どうやら、伊勢国分寺跡は、現在再整備の真っ只中。そのため、標柱などが一時撤去されて、考古博物館の脇に固められておいてあったのです。
 ただし、石製。(ん?木製では?)
 実は僕がうろ覚えにしていた写真などは、伊賀国分寺のもので、伊勢国分寺ではなかったのでした(いくらそれを探してもあるわけないですね…)。
 後の調査で、過去には、基壇跡の盛り上りや、植栽による伽藍配置の表示があったようですが、まったく何もありませんでした。
(完全に削平してありました。基壇の名残部分、破壊しちゃったんじゃ?
整備のためとは言え、いいのか?)
 結局、とりあえず現地には行ったものの、はなはだ不満足な結果だったのですが、後で家で検索すると、伊勢国分寺には面白い話がたくさん。

 伊勢国分寺跡は、近年、だいぶ発掘が進んでいますが、敷地内から塔跡が発見されていないのだそうです。数次にわたる調査で、金堂、講堂、中門等の主要伽藍跡は検出されてましたが、塔跡は発見できず。すでに敷地内で塔を建てられる可能性のある場所が残されていないそうです。
 国分寺は、多くの国で僧寺と尼寺と近接して建てられ、僧寺は規模がやや大きく塔があるのが特徴、尼寺は僧寺に比べ、やや規模が小さく、塔がある例は発見されていません。国分寺の建立を進めた聖武天皇の詔には、「まず塔を建てよ」とあったことから、塔のない国分僧寺も考えにくいと思います。中門が検出されない伯耆国分寺などもあるので、塔が発見できないことのみで確定はできませんが…。
 ネット上でも、現在伊勢国分寺(僧寺)と言われている遺跡は、実は伊勢国分尼寺では、という意見がありますが、私もなんとなくそんな気がします。
 さて、その場合、僧寺はどこか、ということになりますが、博物館の東側500mほどの住宅地に古代寺院の跡が想定できるとのこと。古瓦が採取されたりしているそうですが、本格的な発掘調査はされていないとのこと。
 さらに、その南側に白鳳時代までさかのぼる(可能性のある)古代寺院跡があるとのことです。発掘調査が楽しみです。
 …調査が不足していたので、このいずれも見学し損ねました。
 まぁ、旅の状況からしてわかっていても行けたかどうか。そして行ったとしてもなにも見つけられなかったのでしょうけれども。吉備池廃寺のように、ものすごい遺跡があったりして…なんてね。
 整備状況も確認したいし、また再訪したい国分寺跡です。
 
PR
この記事にコメントする
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
<<   α9000    + HOME +    A300/4G   >>
Admin + Write
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新CM
[02/24 富澤昭久]
[03/11 brian]
[12/10 Nerv]
[12/09 Nerv]
[01/28 toropusu]
最新TB
プロフィール
HN:
tacarbon
性別:
男性
趣味:
史跡めぐり、写真ほか
自己紹介:
まとまりの無いブログですみません…
バーコード
ブログ内検索
最古記事
P R
photo by 7s
忍者ブログ [PR]