写真、機材、史跡等々についてのつれづれ日記
・EOS Kiss Digital N(KDN)の入手
EOS Kiss Digital N(KDN)は、EFマウント機で小型がボディ欲しいと思っていた私にとって、ある意味、想定内のボディでありました。EF35/2IS USMを標準レンズとして、気軽に写真を撮る…という目的です。
私の買ったKDNは、おそらく使用頻度が低い機材で、グリップの状態も悪くなく、出てくる絵も文句なく…。同じセグメントのD40、D40XやSweetDigitalと比べても遜色ないボディでした。
気になるのは、良くも悪くも背面サブ液晶と、メイン液晶。KDNはその初代となるEOS Kiss Digitlal(KD)と同様、メイン液晶が小さい代わりにサブ液晶表示があり、ここにシャッタースピード、絞り値、露出補正値が表示される形式。
一般的に、シャッター速度や絞り値は、シャッターボタン側、右側の肩部の小型液晶に表示されることが多いですが、α-7DigitalやD40などでは、メイン液晶画面に表示されます。α900などでは、右肩にサブ液晶と同時にメイン液晶画面にも表示されます。私のこれまでの常用カメラでは、背面に表示されるものが多く、この位置でも気にならず、液晶の点灯消灯に関わりなく、常時表示されているのも実用上悪くないと感じています。
…のですが、やはり撮影直後、人に見せたりするケースを考えると、やはりメイン液晶サイズがもう少し大きいほうがいい。
こうなってくると、ほぼKDNそのままに、液晶を大型化したEOS Kiss Digital X(KDX)が欲しい…。そして、KDXも今や数千円(コモディティ化も著しいもんです…)。
と考えて、KDXを物色を始めました。もし、KDXを入手した場合のKDNですが、私のKDNはかなり程度がいい品物のため、このままKDXと併用(D40とD40Xのように)してもいいかなぁ、などと思っていました。
オークションと、HardOffをしばらく物色する日々…。
・KDXではなく、EOS Kiss Digital(KD)発見
とある日、近所のHOを巡回していると、ジャンクコーナーにEOS Kiss Digital(初代 KD)が。
店のコメントは「撮影できました」「バッテリーなし」。値段は1.6k。むぅ、ついにこの値段か。ネット情報では500円というものも結構あるので、ジャンクだとこんなものなのでしょうか。
この値段、かなり心が動きます。しかし、KDは液晶配置がKDNと同じ。しかも、ボディサイズは高さがやや低いだけでサイズ感は30Dや40Dと大差なしで、KDNよりも横幅は大きい。このあたり、KDNの不満点の解消はできず、サイズ的な魅力もありません。
・一旦スルー、しかし…
これはスルーするべき。少し心が動きながらもスルーすることにし、家へ帰りました。 しかし、家に帰ってからも気になり続けます。5Dや40Dと併用するシーンでは、バッテリーが共通なKDは魅力的なのでは(そもそも、5Dのサブとして40Dや30Dを使うつもりだったはず…)。サードパーティだが、BP-511Aも一つ余っている…。
仕事で使えばいいのでは…。嫁さんの実家に置きっぱなしでもいいかも…。1.6kだし。様々な理由を思いつき、翌日、HOに行っている私。
結果、ASD、KDNに続く3機目のシルバーボディのデジタル一眼レフ機を購入してしまいました。
・外観等
さて、KDシリーズの泣き所、ゴム塗装のグリップは、すでにつるつる。元の所有者は、いっそのこと、と綺麗に剥がしてしまったようです。反対側のコネクタ部も同様。ものすごく綺麗な処理ではないですが、十分丁寧な処理で、なかなか愛着を持って所有されていた感じがします。
ファームウェアも、KDの最終ファームにアップデートされています。
・問題の機能制限…AFモード
さて、KDNの入手時に調べた情報によれば、Av、Tvなどの設定時にAFモードとして、「One Shot」が設定できず、「AI Focus」という、コンティニュアスとワンショットが自動選択されるモードしかないとのこと。このため、フォーカス後にフレーム変更した場合に、誤動作する場合があるため、一部のユーザーには不評であったそう。
私は、基本センターで合わせてフレーミングを変える派なので、この仕様は危険な気が…。
・機能制限…AFモードの検証
さて、問題のAFモードの制限は、どの程度撮影に影響するのか。
早速少し試してみました。
家族や、景色に向けて合わせてみたり、カメラを動かしてみたり。結果、ほぼ「OneShot」同様に使えます。被写体を動体と誤認識して、コンティニュアスになってしまうという状態は見られません。支障なし?
・もう一つの機能制限…本体のみで調光補正ができないことの検証
もう一つ、KDにはフラッシュのみの調光補正機能がありません。全く調光補正ができないわけではなく、露出補正と連動した調光はできますが単独での調整ができないため、全体の露出を変化させず、調光だけ+1する、ということはできません。
フィルムαの旧機種も似たような仕様でしたが、あちらはMモード(マニュアル露出)の際にも、露出補正ができるようになっており、事実上調光補正機能になっていましたが、試してみると、KDの場合、Mモードでは露出補正ができず、この方法は使えませんでした。このため、内蔵フラッシュの場合は単独での調光補正ができません。
しかし、580EXと組み合わせてみると、フラッシュ側での調光補正ができました。事実上問題なさそうです。
・KDの美点
KDNやKDXに比べると、多少制限がありますが、実用上支障がないKD。先ほどのとおり、我が家のその他のEFマウント機は、30D、40D、5Dです。すべてバッテリーにBP-511Aを用いる機種です。
これらの機種のサブ機として使用する際、万一のためにバッテリーが同じ機種のほうが安心です。この点、KDNやKDXは、NB-2LHであるため、KDのほうがサブ機に向いています。
・600万画素機
最後にさらに一つの不安要素ですが、KDNの810万画素、KDXの1000万画素に比べると画素数でも数値上劣っています。しかしながら、私の所有機材には、α-7DigitalやASD、D50など、600万画素機はほかにもあり、決して画素数が少ないことが問題だとは思っていませんでしたが、810万画素のKDNがある以上、600万画素機をあえて買うのはどうだろうと思ったことも事実です。
実際に撮影した写真を見比べてみると、KDNやKDXとそれほど大きく差がないように感じます。横方向のピクセル数を見てみると、600万画素機は、約3000ピクセル。810万画素機は、3400ピクセル、1000万画素機は3800ピクセルと、確かに違うものの、分解能としてはそれほど大きく違うわけでもないということが認識できました。KDでも十分に作品としての写真はとれるということだと思います。
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